エスコンフィールドHOKKAIDOで、贅沢なウォーキング体験を エスコンフィールドHOKKAIDOで、贅沢なウォーキング体験を
正しい歩き方、できていますか?
ASICS×AMBI WALKING SEMINAR REPORT

#Story 2023.12.28

エスコンフィールドHOKKAIDOで、贅沢なウォーキング体験を

2023年11月25日、北海道ボールパークFビレッジ内にある、北海道日本ハムファイターズの新球場エスコンフィールドHOOKAIDOを舞台に、アシックスウォーキングセミナーが開催されました。普段の姿勢の確認から正しく歩くためのポイントを学んで、健康意識を高めていく。ダイナミックなグラウンドの上での贅沢なウォーキング体験、その模様をお届けします。

話題のボールパークで、正しい歩き方を学ぶ

アシックスではウォーキングセミナーを定期的に開催しています。今回は北海道北広島市を拠点に活動するスタートアップ、株式会社Ambiとのコラボレーション。北広島市における健康促進×まちづくりのプロジェクト「1000+1 Movement」の一環として企画されました。しかも、今回は会場も特別。2023年3月に開業した北海道ボールパークFビレッジ内にあるエスコンフィールドHOKKAIDOです。

イベント前日の北広島市は大雪に見舞われましたが、当日は朝から見事な晴れ模様。会場のエスコンフィールドHOKKAIDOには、太陽の気持ちいい光が差し込んでいました。ウォーキングセミナーには60名が参加。エスコンフィールドは地元・北海道日本ハムファイターズの本拠地。しかも、グラウンドレベルの目線を体験できることはとても貴重な機会です。グラウンドに足を踏み入れた参加者の皆さんからは、感動を噛み締める声が聞こえてきます。

ウォーキングセミナーの講師を務めるのは、アシックスに所属する木村慎太郎です。木村は陸上競技の現役選手として活動していた、世界選手権にも出場したキャリアの持ち主でもあります。そんな元アスリートの木村によるウォーキングセミナーの模様をお伝えしていきましょう。

まずは歩行に関する知識のレクチャーから。ウォーキングセミナーは「運動としてのウォーキング」を日常生活に取り入れるきっかけづくりです。そのためにはご自身の状態や姿勢の癖を把握していただくことからスタートしていきます。

「アシックススポーツ工学研究所のリサーチによると、歩行は50歳を境に変化していくことが分かっています。加齢による筋力の衰え、体の傾き、歪み、痛みなどから歩く速度が遅くなっていきます。男性は腰が曲がっていき、女性は腕を十分に振れなくなっていく。これらも50歳を境に起きやすいといわれる変化です。すべての人に当てはまるわけではありませんが、そのような傾向があることは覚えておいてください」

若年層にとっては先の話だから関係ない、というわけではありません。例えば、腰の曲がりは20代、30代に当てはまる場合も。長時間のデスクワークやスマートフォンを見るときの視線が低かったりすると、背中が丸まってしまう原因に。参加者のみなさんの中では、首や腰も気にする素振りが多く、思い当たる人たちが目立っていました。

足の運びも大切なポイントです。歩いていると無意識につま先が下がって、何もないところでつまずいてしまう。これは70代、80代の女性に多いとされてきましたが、最近では20代、30代の女性もつま先がかなり下がっていることがわかっています。

「その原因は普段のシューズにあります。ヒールの高い靴を日常的に履いている人は注意してください。腰の曲がりと同じく、生活習慣が大きく影響していることを意識しましょう」

姿勢、靴、準備運動を確かめよう

さあ、エスコンフィールドHOKKAIDOのグラウンドへ。まずは自分の姿勢チェックです。人の姿勢がまっすぐ、反り腰、猫背(頭が前に出る)、猫背(おしりが前に出る)の4つに分類されることを知って、自分がどれに当てはまるのかを理解します。

「理想の姿勢はまっすぐですが、肩、腰、くるぶしのラインが一直線になっている状態を意味します。頭の中で理解していても、まっすぐの状態をつくることは難しいですよね。そこで役立つのが、疲れたときにする伸びの動作なんです。まっすぐの姿勢を心がけることは肩こりや腰の痛みにも効果的なので、意識して取り組んでください」

私たちが日々、無意識にやっていることが実は理に適っている。参加者の皆さんからも驚きの声が聞こえます。

次は靴の確認です。私たちは靴を履くとき、靴ひもを緩めながら、つま先、あるいはかかとで地面をトントンと突いて調整しますが、運動の場合は後者が正解。これはほぼ全員の参加者にとって意外な答えでした。つま先で合わせる場合はかかとの部分が緩くなっているため、かかとにマメができたり、足のつめを痛めやすかったりする。かかとに合わせて調整してみると、靴が脱げにくくなって、足のゆびに適度な余裕が生まれました。

準備運動もウォーキング前に欠かせません。セミナーでは3つのウオーミングアップを実践しました。

「まずは肩甲骨のストレッチから。ポイントは肩甲骨を寄せる意識です。呼吸を止めずに胸を開いて肩甲骨を寄せながら、肩の上げ下げを10回繰り返します。次は骨盤の前傾と後傾です。この動作が難しいという人は腰を回すでもOK。骨盤周りをしっかりと動かしましょう。最後は脚のスウィングです。脚の付け根から前後に大きく脚を振ってください。こちらも10回繰り返しましょう。

姿勢が堂々と。フォームもダイナミックに

準備運動を終えたら、待ちに待ったウォーキングの時間です。人前、しかも普段は入れないエスコンフィールドHOKKAIDOのグラウンドということで、正しい姿勢をキープしようとぎこちない人が多いなか、木村は「いつもどおりの姿勢で大丈夫ですからね」と声をかけながら、正しいウォーキングに大切な3つのポイントを説明していきます。

「1つ目は足の着き方、着地順です。かかとを擦る、もしくはつま先を突っつくような歩き方は、足の甲、膝、前ももなどを痛めてしまう原因になります。正しくは、かかとから地面に着いて、母趾球、親ゆびの順番でしっかり踏み込んでいきましょう。2つ目は姿勢です。猫背になってまっすぐ下を向いてみると、足までしっかり見えますが、胸を開いて背筋をピンと伸ばすと、いい意味でまっすぐ下を向けなくなります。下がしっかり見えているのは、十分に胸を張れていない証拠です。しっかり胸を開いて歩けると、若々しく見えますよ。胸を張りすぎると反り腰になってしまうので、注意してください」

「3つ目は腕振りです。自分では腕を振っているつもりでも、実は体の前の方でしか振れていないというケースが多かったりします。歳を重ねると腕が振れなくなって、特に後ろに振りにくくなります。コツはスウィングする感覚ですね。太鼓をドーンと叩くような勢いで肘を後ろに引くと、前にも大きく振れるようになりますよ」

木村が伝えるイメージを頼りに歩いていると、歩く速度が自然と速くなっていきます。時速3kmほどで歩いていた人は4kmほどにアップ。広がった歩幅に大きな腕振りが合って、姿勢は堂々として、ダイナミックなフォームに変わっていきました。あっという間に素晴らしい動きの完成です。

「これだったら」を見つけよう

アシックススポーツ工学研究所のリサーチによると、速く歩くことは速度によってランニング以上の運動効果があることがわかっています。時速7.5kmで歩き続けると、ランニングより効果が出ることを証明するデータも。とはいえ、慣れていない人が時速7.5kmをキープすることは難しいものです。

「少しずつ、速度を上げていきましょう。大切なのは、普段よりも少し速いスピードを意識して歩いてみることです。これだけで運動効果が高まっていきますよ。おすすめはインターバルウォークを取り入れてみることです。ゆっくり歩き2分と早歩き3分を繰り返して、この5分のかたまりを2セット10分、3セット15分という具合にこなしていきます。2分、3分ではなくても、まずは30秒、1分など、自分がやりやすいところから始めてみてください」

インターバルウォークを実際に試してみると、いつものウォーキングよりも早く汗ばみ、息があがってきました。緩急をつけるだけで、ここまで違うとは。セミナーの最後に木村も話していましたが、もっとも大事なことは、この日に覚えたことを習慣化していくことです。とはいえ頭ではわかっていても、生活に取り入れることは難しいもの。継続の秘訣を教えてくれました。

「続けられそうな速さ、習慣化できそうだなと思う、『これだったら』を見つけましょう。自分に合った無理のない目標を立てていく。今日学んだ、立ち姿勢、胸を開くこと、腕を大きく後ろに振ることを意識してみてください。ウォーキングがどうしても続かないときは、家族や友人を巻き込んでいくのもよし。エクササイズのアプリケーションを使って速度を確かめながら、歩数や記録を保存していくと、もっとできる、続けられそう、という気持ちが湧いてくるはずです。正しく歩くことは運動効果を高めて、健康につながっていきます。身体も意識も健やかに変えていきましょう」

澄んだ空気のなか、気持ちいい朝日が差し込んだエスコンフィールドHOKKAIDO。太陽の光に照らされたグラウンドの雰囲気と相まって、忘れられない特別なウォーキングセミナーとなりました。