映画監督・武内英樹とランウォーク<br>「街を歩いていると、絵が浮かぶ」<br>映画にも通じる、ウォーキングのパートナー 映画監督・武内英樹とランウォーク<br>「街を歩いていると、絵が浮かぶ」<br>映画にも通じる、ウォーキングのパートナー

#Story 2022.04.30

映画監督・武内英樹とランウォーク
「街を歩いていると、絵が浮かぶ」
映画にも通じる、ウォーキングのパートナー

『のだめカンタービレ』シリーズ、『テルマエ・ロマエ』シリーズを大ヒット作へと導き、『翔んで埼玉』では埼玉をディスるという一見タブー視されかねない物語にも関わらず、地元客からも根強く支持されるなど数々のヒット作を世に送り出す映画監督・武内英樹氏。バックパッカーをしていた20代の頃から歩くことはライフワークだという武内さんが愛用する「ランウォーク」についてお話を伺った。

連載「WALKS」でもお話しを伺った武内氏。元々20代の頃からアジアを中心に世界各国をめぐるのが大好きだったそうで、当時からの名残でゲストハウスに宿泊することも多いという。はじめての場所でも歩き始めると、一気にその土地と縁ができていくというが、自分の足で歩き、出会った人との会話や体験が映画制作のヒントになることもあるのだそうだ。『のだめカンタービレ』シリーズも、そんな旅がきっかけになった仕事のひとつ。元々プライベートでヨーロッパを訪れていたすぐ後、シリーズの撮影が決定。その流れでヨーロッパ中を旅することへ繋がっていった。「街を歩いていると、絵が浮かぶ」という武内さん。多忙なスケジュールだったとしても歩くことには時間を割きたい。だからこそ、足元にはこだわりがある。

「今愛用している『ランウォーク』は履き始めてから3カ月ほどになります。以前までは革靴って長時間履いていると足への負担がかなりあるので、革靴を履くのは正装する時くらい。長時間の現場が多い仕事などでは運動靴ばかり履いていました」

「イタリアを訪れた時も、石畳なので以前ロケで訪れた際も革靴で散歩したことがあるのですが、ものすごく足に負担があって。それでカジュアルな靴しか履いていなかったのですが、ヨーロッパって日本以上に靴で判断されるところがあるんですよね。ちゃんとしたレストランなんかに入ろうとしたら、運動靴だと入れない。それで履きやすい革靴がないかなと思っていた時にこの靴に出会いました。めちゃくちゃ履きやすいし、やっぱり革靴を履いていると、歩きたくなるというか、気分がいいですよね」

「磨いた時がとても気分がいい。今はこの靴を履き続けた先、10年後にどんな表情になるのか想像できないのでとても楽しみです。履きこなして馴染んでいくのを楽しめるのも革靴の魅力。年季が入ってくると味が出てきて、キズだらけになってもかっこよかったりするじゃないですか。年月経った時に靴を見て、あの街並みを歩いたなと思い出がより味わい深くなる気がします」

PROFILE

武内英樹(タケウチ ヒデキ)
演出家、映画監督。1966年10月9日生まれ。1990年、フジテレビに入社。ドラマ『カバチタレ!』や、ドラマ『神様、もう少しだけ』、ドラマ『電車男』、ドラマ『のだめカンタービレ』などの演出を務める。映画監督として映画『テルマエ・ロマエ』(12年、14年)、『今夜、ロマンス劇場で』(18年)など手掛ける。19年公開の『翔んで埼玉』で、『第43回日本アカデミー賞』最優秀監督賞を受賞。