なぞときFUNロゲイニング×ASICS WALKING <br>「誰もがもっと歩きたくなる。そんなきっかけを作りたい」
なぞときFUNロゲイニング仕掛け人と
ASICS WALKINGカテゴリー戦略部部長が語る「歩く魅力と可能性」
TALK ABOUT WALKING

#Story 2022.02.18

なぞときFUNロゲイニング×ASICS WALKING
「誰もがもっと歩きたくなる。そんなきっかけを作りたい」

長野県須坂市に続き、静岡県三島市でも開催され大盛況に終わった「なぞときFUNロゲイニング」。歩くことの楽しさを気付かせてくれるFUNロゲイニングの魅力とウォーキングの可能性を、主催者である株式会社イーシーナの大久保翔平さんと実際にイベントに参加したアシックスウォーキングカテゴリー戦略部部長の山口充が語ります。

ふとした気づきや発見がロゲイニングの魅力

山口:今日は参加させていただきありがとうございました。初めてのFUNロゲイニングだったんですが、すごく楽しかったです。

大久保:楽しんでいただけてよかったです。大変ではなかったですか?

山口:私は仕事柄よく歩くので、そこまで大変じゃないだろうと思ってました。が、やってみるとけっこう大変(笑)。移動のために歩くのと、なぞ解きなどを考えながら歩くのでは全然違いますね。

大久保:そうなんですよ。

山口:でも歩いていると「川に流れている水がきれいだな」といった何気ないことに気付けたり、「富士の火山の影響で水が濾過されて…」という情報が案内板に書かれていたりして、なるほどと思える発見もある。その一方でなぞ解きというノルマや時間制限があって、マネージメント力も求められる。だから「大変だけど楽しい」というのが正直な感想です。気付いたら1万歩を超えてましたから。

大久保:FUNロゲイニングの魅力を全部言ってくださいましたね(笑)。まさにおっしゃるとおりで、歩きだからこそ発見できることってたくさんあるんです。そこになぞ解きやスポーツ体験などがスパイスとして加わることで、参加者のみなさんに楽しんでもらえてるのかなと思います。

山口:参加された方が笑顔で帰っていく姿も印象的でした。家族同士や友人同士、年齢問わずに楽しめるのがいいですね。ベビーカーでの参加者がいたのも驚きでした。

大久保:前回の須坂は70代の女性4人組のチームも参加されたんですよ。須坂で生まれ育ったのに、歩いてみたら初めて見る景色や場所がたくさんあったと喜んでいらっしゃいました。

きっかけ次第で、歩くことはもっと楽しくなる

山口:敷居の低さもFUNロゲイニングの魅力でしょうね。歩くって懐が深いなぁと改めて感じましたし。そうそう、これって町全体を使ったイベントですけど、準備は大変じゃないですか?

大久保:マップ作りに関して言うと、開催地が決まったら丸2日かけて町をくまなく歩き回りチェックポイントの候補をピックアップするんです。

山口:何人かで手分けして?

大久保:いえいえ、僕ひとりです。でも楽しいですよ。自然がきれいだなとか、道幅が広くて住みやすそうだなとか、その町の雰囲気を参加者よりひと足早く感じながら準備しています。

山口:チェックポイントを決めるにあたって意識されていることはあるんでしょうか?

大久保:それぞれが近すぎず遠すぎず、FUNロゲイニングとして楽しむのに最適なポイントになるよう意識しています。近すぎると、ただチェックポイントをシラミつぶしにする作業ゲームのようになってしまいますし、逆に遠すぎてもコンペティティブになりすぎてしまうので。

山口:確かにチェックポイントの場所や配点は絶妙だと思います。FUNロゲイニングのプログラムは開催地によって変わるんですか?

大久保:基本的にはチェックポイントの通過となぞ解き。そこにもうひとつかふたつ、何かを掛け合わせます。須坂では文化体験とご当地ヒーローとの記念撮影を、今回はフリースタイルスポーツを絡めました。

山口:フリースタイルスポーツという発想はすごいと思いました。ランニングだと息が切れて難しいですが、ロゲイニングだと合間に別のアクティビティを入れられるという。アシックスとしても、ウォーキングに何かを掛け合わせることで新しい可能性を提案したいと考えているんですが、FUNロゲイニングはそれを上手に表現してますよね。単なる健康目的にとどまらない、ウォーキングの次のステージが見えた気がしました。

大久保:参加された方からは「普段まったく歩かないのに、今日は3時間歩いても平気でした」なんて声をよく聞きます。もしかすると、現代人は歩くことに勝手な苦手意識を持ってしまっているのかも。FUNロゲイニングのようなきっかけさえ提供すれば、「自分って意外と歩けるんだ。ならもっと歩いてみよう」という人が増えるんじゃないかなと思います。

山口:何ごともきっかけが大事ですよね。アシックスウォーキングでも「歩こう、Find my town」というキャンペーンをやっていました。身近な場所を歩きながら新しい気づきや発見を楽しんで、結果的に健康になってもらえればというコンセプトで。

大久保:そのコンセプト、まさにFUNロゲイニングですね。

山口:ええ。でもFUNロゲイニングって「元気になろう」とか「健康になろう」といったお題目は謳ってないじゃないですか。そこが素敵ですし共鳴できました。私たちも押しつけにならない形でウォーキングを広めていきたいんですが。

大久保:あくまで楽しんでもらうことが第一ですよね。その結果として歩くことが好きになって、健康にもなってもらえるのが理想的ですね。

歩き方も勝負の決め手? FUNロゲイニングのこれから

山口:今日は実際にイベントに参加して、教えられることがたくさんありました。

大久保:ありがとうございます。でも今のFUNロゲイニングは完成形ではなくて、まだまだいろんな可能性があると思うんですよ。

山口:今は賞品としてシューズを提供していますが、今後アシックスが開発した商品やシステムを活用して、FUNロゲイニング自体を盛り上げられればと考えています。

大久保:ぜひお願いしたいです。参加者にアシックスのシューズを実際に体験してもらうのもいいと思いますし、あとは「Walkmetrix」のアプリとか、FUNロゲイニングの中で使えないですかね?

山口:「Walkmetrix」にはフォーム分析の機能があるので、歩行中に計測したデータをもとにウォーキングフォームのスコアが出せるんです。その点数をFUNロゲイニングのポイントとして加算するなんてことも。

大久保:あ! それ面白そうです。

山口:NECさんと共同開発した歩行年齢の測定システムもあります。専用のセンサーに向かって6メートル歩くだけで、速度や歩幅、腰の上下動や足の上がる角度など36項目が測定できて、歩行年齢と歩行姿勢改善のアドバイスが出せるんです。今回のフリースタイルスポーツのような体験イベントのひとつとして組み込めるかもしれませんね。

大久保:そんなものもあるんですね。すごい!

山口:これまでどおりの楽しさや発見、気づきに加えて、FUNロゲイニングに参加したら歩きの質も上がった、なんてことになったら面白そうですよね。

大久保:歩き方という視点は、僕らにもなかったです。今後もいろんな場所でFUNロゲイニングを開催する予定なので、今日のアイデア、ぜひ実現させたいですね。

PROFILE

大久保翔平
神奈川県川崎市出身の32歳。24歳の時に友達といった初キャンプをきっかけに「都会では味わえない大自然」に魅了されアウトドアに目覚める。株式会社イーシーナではアウトドア事業部の部長を担当し、「なぞときFUNロゲイニング」や日本初のテントサウナブランド「GEOTHERMA」を展開。

PROFILE

山口充
株式会社アシックス ウォーキング統括部 カテゴリー戦略部長。ファッションブランド等でのマーチャンダイザーを経てアシックスに入社し、2019年より現職に。2021年にアシックスのウォーキングに関する取り組みの発信を目的に「ASICS Walking JOURNAL」を立ち上げる。数時間歩いても全く苦にならないほどのウォーキング好きで、「むしろ歩くたびに新しい発見があるんです」とは本人の弁。