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歩く、話す、見つける、
とっておきの街歩き。
SANPO TALK
#02 絶景の海と地元グルメを満喫する芦屋散歩

#WELL-BEING 2022.11.30

歩く、話す、見つける、
とっておきの街歩き。
SANPO TALK -芦屋・高垣真希編(アシックスランウォークディアモール大阪 店長)-

※2022年11月時点の取材内容で構成しています。

その街をよく知るナビゲーターがおすすめの散歩コースを紹介しながら、ご自身のウォーキングスタイルについて語る連載企画「SANPO TALK」。第二回目は、アシックスランウォークディアモール大阪で店長を務める高垣真希が、生まれ育った芦屋の街をナビゲート。高級住宅街のイメージがありますが、実は親しみやすくて歩きやすい、そんな芦屋のローカルな一面を案内してくれました。

今回の散歩の舞台は、兵庫県芦屋市。明治・大正時代に神戸に流入してきた欧米文化の影響が色濃く残り、古くからハイカラな高級住宅街というイメージが定着していました。一方で、六甲山と大阪湾に挟まれ、その間を芦屋川が流れるという自然豊かなエリアでもあり、散歩を楽しむにはうってつけの場所でもあります。

そんな芦屋散歩を案内するのは、アシックスジャパンのリテールマーケティング部に所属し、関西エリアの直営店で店長を歴任している高垣。阪神芦屋駅をスタートしたところで早速、「生まれも育ちも芦屋」という高垣に、この街の特徴を聞いてみました。

「やはり高級住宅街のイメージはありますよね。でもそれはほんの一部で、多くの地元の人からしてみると、そこまで背伸びしていない普通の住宅街という感覚です。川や海といった自然もすぐそばにあるし、治安もいい。それに大阪や神戸にも近いので、日々暮らしやすさを感じられる街ですね」

駅から歩くことおよそ5分。最初の目的地である「パンタイム」に到着しました。ここは朝8時の開店と同時にお客さんであふれる、地元の人御用達のパン屋さん。

高垣のお気に入りは「蒸し栗バター」。小ぶりのフランスパンにバターと蒸し栗のペーストがサンドされた一品で、毎日400個以上が作られ、店頭に並ぶやいなやあっという間に売れ切れてしまう人気商品なのだそう。

「このお店は、散歩をしている時にたまたま見つけたんです。以前アシックスウォーキング芦屋の店長をしていた時は、ここでランチ用のパンを買ってから出社することも。当時から時間に余裕があるときは、自宅からお店まで徒歩で通っていたんですよ」

そう言いながら、お気に入りのパンを頬張ります。お土産用のパンも調達したところで、一路南へ向かい、高垣が大好きだという芦屋の海を目指します。

再び阪神芦屋駅を通過し、芦屋市役所を右手に見ながら歩いていると、静謐な雰囲気を漂わす松林が見えてきました。

「ここは芦屋公園といって、“市木”であるクロマツが何百本も植えられています。ここには小学生のころに校外学習でよく来ていた思い出がありますね。それくらい地元の人にとっては身近な憩いの場なんです」

芦屋公園の松林を抜けて、芦屋川と並行して走る芦屋川松風通りを進むと、海はもう目の前。ついさっきまで住宅街の中にいたのが信じられないほど、開放的な景色が広がります。

ここからさらに南下して目指すのは、南芦屋浜という埋立地に広がる潮芦屋ビーチと本場仕込みのパニーニが人気のお店。その南芦屋浜へは、海からの気持ちいい風が吹き抜ける潮風大橋を渡ってアプローチしていきます。

海が見たくて歩くことも多いという高垣。ここでウォーキングを始めたきっかけや魅力を聞いてみました。

「以前は健康のためにジムに通っていたんですが、仕事が忙しいとなかなか行けなくて。そこで最も手軽に体を動かせるという理由で、ウォーキングを始めてみたんです。元々歩くのはそれほど好きではなかったんですけどね」

そんな高垣がウォーキングにはまるようになったのは、自分のメンタルと関係があるそう。

「私は悩みごとがあると、つい考え込んでしまうタイプなんです。家でじっとしていたら、どんどんネガティブになってしまう。そんな時に、あえて外に出てウォーキングしてみたんです。すると自然と考え方がポジティブになって、いつの間にか気分転換ができていた。これは自分にとって大きな発見でしたね」

南芦屋浜へと渡ると、その先にあるのは芦屋市総合公園。人工の埋立地の上にあるとは思えないほど緑豊かな公園で、水遊びができるせせらぎや遊具のほか、陸上トラックやサッカーコートといった施設も充実。海が望めるエリアはバーベキューコーナーとして開放され、週末は大いに賑わっているんだとか。

広大な芦屋市総合公園を抜けると、絶景の海が堪能できる潮芦屋ビーチに到着しました。ここは2005年に完成した人工ビーチ。遊泳はできないものの、犬を散歩させたり、のんびり海を眺めるには絶好のスポットです。

そんな潮芦屋ビーチのすぐそばにあるのが、地中海からそのまま移設してきたかのような佇まいの「バラッカ・デル・ソーレ」。テイクアウトメインでパニーニやピザが楽しめるイタリアンです。

「ここも土日は行列ができるほどの人気店。お店にテラス席もあるんですが、やっぱりテイクアウトして海を見ながら食べるのが定番ですね」

丁寧に手間暇かけて仕込んだ具材をサンドしたパニーニは、断面が美しく食べ応えも満点。芦屋の地元の人たちから熱烈に支持されているのも頷けます。

腹ごしらえが済んだらスイーツが欲しくなるのが人の性……。高垣が芦屋散歩のラストに案内してくれたのは、こちらも地元の人に長年親しまれているというスイーツ店「ポッシュ・ドゥ・レーヴ芦屋」です。

このお店のパティシエは女性で、公務員を辞めてフランスで修業を積んだという経歴の持ち主。そんなお店でとりわけ人気なのがボーロなのだとか。

「芦屋の人は、手土産が必要な時に必ずここに来ます。ここでしか手に入らないボーロは、どんな人に渡しても絶対に喜ばれる自慢の手土産なんです」。

どれもおいしそうなお菓子に目移りしながら、定番のボーロと焼き菓子をゲットしたところで、今回の散歩はフィニッシュ。

閑静な住宅街、緑の美しい公園、どこまでも広がる海、地元の人々に愛される絶品グルメ。そんな芦屋の魅力の数々が、今回の散歩コースにはギュッと凝縮されていました。「生まれ育った街ですけど、歩くからこそ発見できるお店や景色って、まだまだあると思うんです」。これを読んだあなたも、まだ誰も知らない芦屋の魅力を探しに行ってみては?

パンタイム
住所:兵庫県芦屋市茶屋之町10-6
電話:0797-38-3438

バラッカ・デル・ソーレ
住所:兵庫県芦屋市涼風町6-19
電話:0797-55-3232

ポッシュ・ドゥ・レーヴ芦屋
住所:兵庫県芦屋市公光町9-7
電話:0797-32-0302

PROFILE

高垣真希(たかがき まき)
2010年、アシックスジャパン株式会社に入社。以来、ウォーキング事業部でリテールを担当。大阪、兵庫の直営店で店長を歴任し、現在はアシックスランウォークディアモール大阪の店長。2022年12月からはアシックスウォーキング高槻で店長を務める。