人が快適に「歩く」ためのシューズをビジネス、フォーマル、カジュアルなどのシーン別に提案しているASICS WALKING。そんな靴選びのプロフェッショナルが靴にまつわるノウハウをレクチャーする「SHOES MASTER’S VOICE」。第5回目は「革靴の修理」です。手入れや修理を繰り返して、自分だけの一足に育てていく。愛用の一足を大切に履き続けるために、ASICS WALKINGのアフターサービスを利用しませんか？

男性も女性も多い、ソールの修理

ASICS WALKINGが提供しているアフターサービスはさまざまな修理のラインアップがあります。基本的にはお客様に店舗にお持ち込みいただいて、ASICS WALKINGのメインファクトリーである山陰アシックス工業で修理を行います（一部除く）。商品によって対応可能な項目が違うため、異なるデザインや代替のパーツを使用する場合も。詳しくは「靴の修理サービス」のページをご覧ください。
※シューズの状態により修理ができない場合もございます。

Before

After

アフターサービスの中でもっとも多いのは、ソール関係のご依頼。写真はすり減ったアウターソールを新品に交換するオールソール取り替えです。アウターソールの意匠がすり減ると、グリップ力が失われてしまいます。そんな時はオールソール交換をご利用ください。新品に取り替えられたソールで歩きやすさを取り戻す。ご自身の足に馴染んだアッパーと新しいソールが相まった快適さを体感してください。ちなみに、オールソールの取り替えは一回限り。修理によるシューズ本体への負担が大きいため、二回目以降は承ることができませんので、ご注意を。

アウターソールは全体の取り替えだけでなく部分的な修理も可能です。かかと部のパーツ、ヒールプラグの交換は男性用・女性用どちらもOK。ヒール部分はもっともすり減りやすい箇所なので、摩耗具合が気になる方はマメに交換することをオススメします。また、アッパーとソールの部分的な剥がれもアフターサービスの対象です。圧着修理でフィット感を回復させることができます。

女性用のパンプスにはフラットシューズのほかに、ヒールの高いモデルもあります。ヒール先端のヒールリフトはヒールプラグと同じ役割のパーツです。ヒール全体の取り替えも可能ですので、消耗の度合いによって、どちらかをお選びいただけます。なお、パンプスの場合はストラップベルトのゴムを交換することもできます。革靴を修理や手入れして履き続けるのは男性のイメージが大きいかもしれませんが、女性用靴の修理のご依頼も多いので、わからないことは店頭のスタッフにご相談くださいね。

アッパーは部分的な修理だけでなく、全体の仕上げ直しも

ソール以外も、さまざまなアフターサービスを承っています。

Before

After

「中敷の取り替え」はアフターサービスの中で多いご依頼です。履き心地や歩きやすさをキープするために、中敷は重要なパーツのひとつ。履いている時間や保管環境によってボロボロになり、クッション性も損なわれていきます。歩きやすさはASICS WALKINGが大切にしている要素ですので、古くなった中敷は同じモデルの新品のものに取り替えます。

写真のかかと内側部分を「腰裏」と呼びます。この腰裏も貼り替え可能なパーツ。靴を脱ぎ履きしたり歩いているうちに消耗されていく部分です。ボロボロになると、履き心地が損なわれたり、靴下に穴が空いてしまったりする原因にも。目立たない存在ですが、定期的に状態をチェックしましょう。

最後に、シューレースの交換のご紹介です。何度も結び直していると、シューレースは切れてしまいます。革ひもは対象外ですが、それ以外は平ひも・丸ひもどちらのタイプも新品に交換可能です。靴ひもの締め加減はフィット感を左右しますので、かならず状態の良いものを使ってください。ちなみに、アッパーは部分的な修理だけでなく、全体の仕上げ直しも承っています。汚れたアッパーをクリームで磨き上げたり、モデルによっては、つま先やかかと部にスプレーを塗布して、ツヤと濃淡を出したり。定期的なお手入れが難しい方にはオススメです。

サステナビリティの考え方が世の中に広まって、環境に配慮した商品を選ぼうとするだけでなく、ひとつのモノを長く使い続けようとする人たちが増えています。革靴は手入れや修理しながら一足を育てていくことが醍醐味のひとつ。愛用の一足を大切に履き続けるために、ASICS WALKINGのアフターサービスをご利用くださいね。次回は「靴の美しいかたちのキープ術」をお届けします。