靴のシーズンオフ、正しい保管のポイント 靴のシーズンオフ、正しい保管のポイント
靴のプロフェッショナルが教えるTIPS集
SHOES MASTER’S VOICE
Vol.3 悩み別シューズケア相談 
―革靴の保管方法―

#TIPS 2023.10.31

靴のシーズンオフ、正しい保管のポイント

人が快適に「歩く」ためのシューズをビジネス、フォーマル、カジュアルなどのシーン別に提案しているASICS WALKING。そんな靴選びのプロフェッショナルが靴にまつわるノウハウをレクチャーする「SHOES MASTER’S VOICE」。第3回目は「革靴の正しい保管方法」です。夏のサンダル、冬のブーツ、オケージョンのために買った特別な靴など。季節やイベントのときにしか活躍しない靴の保管、どうしていますか? 実はそのまま下駄箱に入れっぱなし、あるいは買ったときのシューズボックスに収納しているだけ、という人が多いのでは? 季節やイベントを彩る靴のシーズンオフに備えて、正しい保管方法をレクチャーします。

汚れを落として、靴にバリアをつくる

シューズ保管の最大の敵、それは湿気です。靴に限らず、湿気のある環境に汚れたままのモノを保管しておくと、下駄箱やクローゼットであろうとカビが繁殖してしまいます。では、カビを生やさないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。まずは、季節の役目を終えて保管するブーツやサンダルをケアすることから始めましょう。

カビを繁殖させないためには、手はじめに靴に付着している汚れを落とします。そこで活躍してくれるのが皮革用クリームです。皮革表面にクリームを塗って馴染ませることで、汚れ落としだけでなく、表面に透明な薄い膜がつくられます。これによって革の光沢が取り戻され、やわらかさもキープできるというわけです。靴の内側にシューキーパーを入れておくことで、履いていない間の型崩れを防ぐことができますよ。

第2回でも紹介しましたが、クリームを塗る際のポイントは、人差し指と中指の指先に布を巻くことです。こうすることで指の温度が伝わりやすくなるので、クリームも伸びやすくなるんですね。布をグッとつまみながら、シワにならないようにクリームを伸ばしてください。最後にブラシで馴染ませたら、汚れ落としは終わりです。

皮革用クリームにはスエードやヌバックなどの起毛革、その他特殊な革や布製品には使用できないタイプもあるのでご注意を。例えばエナメル加工されたパテントレザーのサンダルなどでは、エナメル用のクリーナーをかならず使ってください。エナメル本来の光沢を失うことがあります。皮革用、それ以外のクリーム・クリーナーも、できれば、防カビ成分入りのタイプを選ぶのがベターです。まずは汚れを落として保湿する。ふだんのメイク落としやスキンケアに例えると、わかりやすいと思います。

湿度のバランスが靴のコンディションを左右する

汚れを落として保湿したら、保管するシューズの中に乾燥剤を入れましょう。乾燥剤は雨や雪、汗などで湿ったシューズをすばやく乾かしてくれます。また、カビの発生を抑えたり、すばやく脱臭してくれたり、シューズの内側を清潔に保ってくれる心強いケアグッズなのです。さらに、余分な湿気を取り除くことはシューズの型崩れを防ぐことにつながります。乾燥剤はさまざまな種類がありますが、繰り返し使えるものがおすすめ。日干しすることで吸湿力が回復し、何度も使えるのです。長い保管期間だけでなく、ふだんから取り入れることで、お気に入りの革靴をより長く愛用することができます。

クリーム・クリーナーで保湿して乾燥剤を入れたら、いよいよ保管です。シーズンオフの靴を保管する場所は下駄箱にそのまま、購入時のシューズボックスや保管用の箱に入れてクローゼットに収納するなど、さまざまな場合があります。

湿気は季節と保管する空間の環境に左右されるものなので、気になる方は温湿度計やアプリなどで湿度を計ってみてください。ただし、保管した革靴をずっとしまいっぱなしにするのは良くないので、定期的に状態を確認して、靴が乾燥していた場合にはクリームを塗ってケアしましょう。そうすることで、次の季節も愛用のブーツやサンダルが活躍してくれるはずですよ。

(右)メンズシューキーパー 1,320円

(中央上)ナイトリキッド エナメルムショク 990円

(中央下)ブリオレザーコンディショニングクリーム 1,980円

(左)スニーカーケア フレッシュインサート 1,430円

以上が革靴の正しい保管方法でした。これからはただ下駄箱やクローゼットなどに直行するのではなく、今回使用したケア用品を役立てて保管してみてください。次回は「靴のニオイ対策」をお届けします。

PROFILE

甲田愛子
アシックスウォーキング 渋谷 店長

2012年、アシックスジャパン株式会社に入社。以来、ウォーキング事業部でリテールを担当。地元である横浜を皮切りに店舗スタッフとして、アシックスウォーキング 横浜、鶴見、自由が丘に勤務。店長として、アシックスウォーキング 蒲田、自由が丘を歴任し、現在はアシックスウォーキング 渋谷の店長を務めている。
Photo:rai
Edit+Text : Shota Kato(OVER THE MOUNTAIN)