「LEAD’S INTERVIEW」 ファッションディレクター・森岡弘氏が語る、LEADを通して見えてくるビジネススタイルの未来

RUNWALK
LEAD’s INTERVIEW

Hiroshi Morioka

ファッションディレクター/
スタイリスト

森岡 弘

There are always things you start to see when time flows slowly.
Find new sceneries, smiles of children, and maybe something new about yourself.
Discover something special in this changing era. Let’s walk. Step by step.

People 2021.06.22

RUNWALK LEAD’s INTERVIEW
Hiroshi Morioka

ファッションディレクター/ スタイリスト

森岡 弘

PROFILE

早稲田大学卒業後「メンズクラブ」のファッションエディターとして従事。1996年にクリエイティブオフィス「株式会社グローブ」を設立する。以来、広告・雑誌のファッションディレクションやスタイリング、アパレルブランドのプロデュースやコンサルティングを手掛ける。またスポーツ選手、芸能人、文化人、政治家、企業家へのパーソナルなスタイリングやイメージ提案、イベントのコスチューム、企業のユニフォームデザインも手がける。セミナーなどへの出演や各媒体での連載、著書も多数出版し、幅広く活躍中。

ファッションディレクター/スタイリストの森岡氏に、実際に「ASICSRUNWALK LEAD」を使ったスタイリングを手がけていただきその感想をインタビュー。「ASICS RUNWALK LEAD」を通して見えてくるビジネススタイルの変化とともに、その魅力を紐解いていく。

何を選び、何を身に付けるか。
セルフプロデュースの意識が問われる時代に。

お仕事でさまざまな革靴と触れられる機会が多い森岡さんですが、今回の「ASICS RUNWALK LEAD」にはどういった印象を持たれましたか。

まずはじめにRUNWALKに関して言うと、「ついにここまで来たか」ですね。今までもソール部分に機能性を盛り込んだ革靴は存在したんです。でも正直、「服と合わせる」という観点からみるとまだまだ未完成なものが多く、スタイリングで使うのは難しかった。その点「ASICS RUNWALK」は、機能性はもちろん靴としての美しさもすばらしい。これなら英国製やイタリア製の上品なスーツにも違和感なく合わせられます。よくこのフォルムに辿り着いたな、と本気で感心しました。あと、スーツに革靴を合わせるときに重要なのが革の質感。スーツの生地がどんなに上質でも、靴の質感が安っぽいと一気にスタイリングがチープに見えてしまいます。そして今回の「ASICS RUNWALK LEAD」ですが、そのDNAを継承しつつ、ニューノーマル時代の感性が見事に作り込まれていると思いました。今回使われている革は、足入れを良くするためにソフトなものを選ばれているということですが、しっかりとドレス感もあってビジネスマンの足元を引き立ててくれると思います。

「LEAD’S INTERVIEW」 ファッションディレクター・森岡弘氏が語る、LEADを通して見えてくるビジネススタイルの未来

今回、このインタビューコンテンツにご出演いただいた元ラグビー選手で起業家の廣瀬俊朗氏のスタイリングをご担当いただきましたが、こだわりのポイントなどを教えてください。

廣瀬さんは元ラガーマンで、体型もしっかりとしている。それでいて現在は起業家ですからフォーマル感も取り入れたい。そう考えて、スポーティ&ドレッシーをテーマにスタイリングしました。具体的に説明しますと、まずジャケットは素材が特徴的。一見オーセンティックなブレザーに見えますが、実は使われているのは高密度で織られたジャージ素材なんですね。それでいてメタルのボタンやパッチポケットを取り入れているのでスポーティな雰囲気が出せる。パンツも同様の素材を使ったものになります。ドレスコードとしてブレザーとパンツは別々の生地、色で組み合わせるものなのですが、今回はあえて確信犯的にセットアップにしています。この辺りは、分かる人が見れば「お、この人かなりの洒落者だな」と思ってもらえるはず。さらにそこに「ASICS RUNWALK LEAD」を加えることで、今回のスポーティ&ドレッシーな雰囲気がより一層表現できたと思います。

「LEAD’S INTERVIEW」 ファッションディレクター・森岡弘氏が語る、LEADを通して見えてくるビジネススタイルの未来

近年、ビジネスシーンにおけるファッションがどんどん多様化しています。その中で「ASICS RUNWALK LEAD」はビジネスパーソンにどのような価値をもたらしていけるとお考えでしょうか?

2005年にクールビズが始まったとき、多くの人がいつものスーツスタイルからただ単にネクタイだけを外したんですね。でもそれはプロの目線からすると大間違い。ネクタイを締めないのであれば、本来はシャツもパンツもすべてノーネクタイ用に装いを総取り替えしなければスタイリングは成立しないんです。今はどんどんビジカジ化が進んでいて、ネクタイどころかスーツすら必要ないという時代。一見、ビジネスパーソンにとっては楽に思えるかもしれませんが、僕に言わせれば相当ファッションセンスが求められる大変な時代ですよ(笑)。そんな中、ビジカジスタイルで特に難しいのが靴のチョイスです。セットアップにTシャツを合わせて足元はスニーカー、というのももちろんアリなのですが、ある程度年齢を重ねるとスニーカーはややカジュアルすぎる。かといってスーツに合わせていたような革靴を履くのはミスマッチ。そのような時、「ASICS RUNWALK LEAD」が活躍してくれるでしょう。アッパーがドレス顔なので上品さは保ちつつ、ソールのGELでカジュアルさも演出できる。お世辞ではなく、ONにもOFFにも行き来出来るとても使いやすい靴だと思います。

「LEAD’S INTERVIEW」 ファッションディレクター・森岡弘氏が語る、LEADを通して見えてくるビジネススタイルの未来

コロナ禍を経て、ビジネスファッションは今後どう変化していくと思いますか?

より一層「自由」な時代になると思います。TシャツもジーパンもOKになり、スーツやネクタイもこれまで遊びが効きすぎて使いにくかったたものを使う人も増えてくるでしょう。ただこれは言い換えれば「意識の時代」「センスの時代」になったと言えます。これまではある意味、スーツを着るか着ないかで強制的にオンオフの切り替えができていました。ですがこれからは仕事とプライベートの区別が曖昧になる分、自ら意識してスタイリングを作っていかなければいけない。いわばセルフプロデュース力や意識の高さが明確に見てとれる時代です。大多数の人が適当な服装になっていく中で、しっかりとセルフプロデュースができる人には、ビジネスチャンスがどんどん入ってくる時代になると思います。自らをプロデュースするうえで、どんな服や靴を選ぶか、どう着こなすかもビジネススキルのひとつになってくるのです。

最後に、これからのアシックスに期待することを教えてください。

本当に素晴らしいものをリリースされたので、この次の開発は相当ハードルが高くて大変でしょうね(笑)。今回、僕が「ASICS RUNWALK LEAD」を手にして一番驚いたのが、ファッションに対する意識。アシックスさんはスポーツブランドですので、機能面に関して高い次元をクリアされているのは容易に想像できました。ただ、ファッションに対する意識がここまで高いとは、正直驚きです。ファッションって極論で言ってしまえば好きか嫌いかなので、実は明確な答えはないんです。その中で僕らのような服を生業にしているプロたちは、服の作法、トレンド、社会の空気感などから最適解を探ろうとしている。アシックスさんは今回、「ASICS RUNWALK LEAD」という時代の先を行くひとつの答えを提案されました。ファッションに関して並々ならぬ勉強と努力をされたのだと思います。この熱意を持ち続けたまま次のシューズを開発されたら、どんなものが出来上がるのだろう。いやが上にも、期待が高まってしまいます。

「LEAD’S INTERVIEW」 ファッションディレクター・森岡弘氏が語る、LEADを通して見えてくるビジネススタイルの未来